>>1.基本&ルール >>1.2.道具とルール >>1.2.5.アウトボール

ゲートボールのルール(4)アウトボール

前の記事まででゲートボールの基本プレー、ゲート通過、タッチ、スパークを網羅しました。もうルールの基本はほとんど理解したといってよいと思いますが、ゲームを始める上であと二つほど知っておくべきことがあります。アウトボールと反則です。この記事ではアウトボールについて説明します。

アウトボールとそのペナルティ

アウトボールというのはインボールと対立する概念で、アウターフィールド(コート外)にあるボールのことを指し、さまざまなプレーが制限されています反則のペナルティとしてアウトボールにされることもあります。

アウトボールにどのような不利益があるかと言いますと、アウトボールはその打順でゲートを通過しても得点は認められません。またコート内のボールにタッチすることは禁じられていて、タッチした場合は再度アウトボールにされてしまいます。

つまり一度アウトボールにされてしまうとその打順では何もできず、コート内への復帰のためだけに一ターン消費します。一回休みのようなものです。再度インボールとしてプレーできる可能性があるのは最短でも二巡後です。

アウトボールの禁止事項:アウトボールがコート内の球にタッチすることは許されない。タッチしてしまった場合、反則となり再度アウトボールとなる。アウトボールからゲートを通過しても反則ではないが、得点は認められない。アウトボールができるのはコート内に復帰することのみ、次巡をインボールとして迎えれば通常と全く変わりなく打撃できる。

どんな時にアウトボールになるか?

アウトボールが「罰」のようなものであることはわかったと思います。さて、どのような時にアウトボールになるのでしょうか?アウトボールになる状況としては、大きく分けて二種類あります。一つは単純にインサイドラインを割った場合で、もう一つは反則を犯して処置された場合です。

アウトボールの発生状況:自分でコートから出てしまう。スパークによって出される。反則を犯してアウトボールにされる等

インサイドラインを割った場合は理解しやすいと思います。いかなる理由(自分で飛び出た、相手にスパークで出された、味方にタッチの衝撃で突き出された)でインサイドラインを割ったとしても、その球はアウトボールにされてしまいます。「インサイドラインを割る」とは、ボールの中心がアウターフィールドにあり、その外周がインサイドラインともはや共有点を持たない場合を指します。アウトボールの位置は決まっていて、インサイドラインを割った地点から外側に10cmの位置です。

アウトボールの位置:ボールがインサイドラインを割った位置から外側に垂直に10cm離れた位置にアウトボールにする。反則の場合は直近外と呼ばれる特別な位置にアウトボールにする。10cmの距離はインサイドラインの外線からボールの外周までを測る。

反則によりアウトボールになる場合もあります。アウトボールにされてしまう反則を犯した場合、反則の発生位置から最も近いインサイドラインの外側10cmにアウトボールにされてしまいます。この位置には「直近外」という特別な名前がついています。一番近いライン外という意味です。

直近外の位置:反則が起きた地点から最も近いラインの外側10cmの位置。具体的には候補となる2ラインに垂線を下ろして、距離が短い方の外側10cmに球を置く。

味方のアウトボールを防ぎ、相手をアウトボールにする

どのような時にアウトボールになるか、そしてアウトボールのペナルティについて学びました。アウトボールになるとほとんど何もできないということがわかったかと思います。実際、競技妨害などの過激な反則に対する処置を除けば、ゲートボールの試合中で最も重いペナルティです。これらの知識から導き出される最適戦略は、自チームの球はなるべくアウトボールにならないように、他チームの球はなるべくアウトボールにするようにプレーすると良いというものです。

自チームについてはコート内から出ないように、反則をしないようにすればよいですし、他チームの球はタッチしたらスパークでアウトボールにしてしまえばOKです。アウトボールにしない人は心が優しいですがなかなか勝負には勝てません。実戦はアウトボールにしたりされたりの連続です。お互い様なのであまり気に病む必要はありません。